「出力50Wのハンディトランシーバ」の投稿で使用していたリチウムイオン電池は瞬間の大出力が得意なので、今回は、「この時のリチウムイオン電池でお湯を沸かしてみた」という報告をしたいと思います。


少しアマチュア的な実験になっていますが、上の写真のような構成でAC100Vに昇圧した後に、電熱器でお湯を沸かすという構成にしました。
電流計の読みから出力電流は38Aですが、電池セルは2.9Ahですので、13Cの出力になります。出力電力は約450Wとなります。7分くらいで沸騰直前まで行きましたが、そこで放電終了となってしまいました。
この電池は内部抵抗が極めて小さく、このように大出力を取り出しても電圧降下が起きません。そのため、SSBの運用などに向いていると思います。市販されている12V給湯器の多くは30分以上かかりますので、大幅な時間短縮になっていますが、電池容量が持たないのでこの用途ではあまり実用的ではありません。
今回の実験は、大電流を流すための対策(接触抵抗の低減)を行って実験をしていますが、別の電池でも同様の実験ができるとは限りません。思わぬ事故を起こさないために、実験を行う際には、接触抵抗などには十分注意して行ってください。
この電池はCQ出版社で扱っていますので、興味がある人はそちらを見てください。